北國アクタス9月号より。「花咲くいろは」

記事を見つけたので・・・。

アニメファンが「聖地巡礼
のと鉄道花咲くいろは」効果で続々

過疎化で利用客が減少傾向にある「のと鉄道」(穴水町)に最近、リュックやカメラを持った「見慣れない」(社員)若者客が増えている。同社によると、石川の温泉街を舞台にしたアニメ「花咲くいろは」の効果で、熱心なファンが全国から訪れているらしい。
花咲くいろは」は、老舗旅館を舞台に主人公の女子高生が奮闘する青春ドラマ。物語に登場する「湯乃鷺駅」は、七尾市中島町のと鉄道西岸駅がモデルになっている。ピーエーワークス南砺市)が制作し、金沢ケーブルテレビネットテレビ金沢などで放映中だ。
のと鉄道は、これを誘客の好機とみて、全国のアニメファンの心をくすぐる仕掛けを施した。西岸駅では、駅名看板1枚を「湯乃鷺」と書いた看板に張り替えた。車内では日中、主人公の「松前緒花」役をはじめ、声優5人によるアナウンスを流し、穴水駅に付く前に「『まいもんの里駅』という愛称があるそうです」と紹介するなど、観光ガイド役も担う。車内アナウンスが正確に流れるように、石川県工業試験場が開発した衛星利用測位システム(GPS)を使う念の入れようである。

クリアファイルも売れ

極めつけは、登場人物を描いたクリアファイル。終点の穴水駅だけで販売している限定デザインだ。ファンは七尾駅から乗車してアナウンスを聞き、西岸駅でいったん降りて景色を楽しんだ後、穴水駅で3枚1組1000円のクリアファイルを買って満足して帰る、というのが行動パターンになっているらしい。
こうした利用客は8月に入って、1日当たり30人近くに上り、関東、関西、北陸など幅広い地域から来ているという。クリアファイルは7月23日の発売日以降、約2週間で1000組以上が売れた。西岸駅の駅舎内に置かれ、駅の印象などを利用客が書き込む通称「駅ノート」には、「湯乃鷺駅にきました」「聖地巡礼です」などアニメファンによる書き込みが相次いでいる。
のと鉄道の社員らは予想以上の効果に、ほくほく顔だが、今秋のアニメ放送終了後も効果を持続できるかどうかが悩みの種。中には、再び人気アニメの舞台に選ばれる”2匹目のドジョウ”を期待する声も。


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