自動車保険、事故起こした運転者は3年間値上げへ

損害保険各社は、自動車保険制度の抜本改定を行い、事故を起こしたドライバーの保険料を3年間実質的に値上げする方針を固めた。高齢者ドライバーによる事故増加などで赤字続きとなっている自動車保険事業の改善が狙い。値上げ幅は最大5割程度になる見通しで、契約者への周知期間を経て13年度にも新制度に移行する予定。
自動車保険は無事故の期間に応じて保険料を割り引く「等級制度」を採用している。事故を起こすリスクに応じて全部で20等級あり、1年間無事故なら1等級上がって保険料が安くなる一方、事故を起こすと3等級下がって高くなる仕組み。
改定案では、現行の等級制度を無事故の人と事故を起こした人の二つに分ける。同じ等級でも「事故あり」の人の割引率は「無事故」の人の割引率に比べ小さくなり、事故を起こした人にとっては実質的な値上げとなる。
例えば、「無事故・20等級」の人が事故を起こすと「事故あり・17等級」に格下げされるが、「無事故・17等級」の人に比べると保険料は30%程度割高になる見通し。ただし、3年間事故を起こさなければ、無事故の等級に戻る。
損保各社が加盟する損害保険料率算出機構は26日の理事会で、等級制度を含めた保険料算定の目安となる「参考純率」を決定。損保各社はこれをベースに独自に保険料を決めるが、全社が新制度を採用する方針。

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