「花咲くいろは」北國アクタス10月号にて「驚き、アニメのチカラ ”萌え”で街おこし狙い」

北國アクタス10月号は現在発売中の物ですので、最初の2ページのみアップします。全部見たい人はご購入ください。

驚き、アニメのチカラ ”萌え”で街おこし狙い
「石川、富山は聖地」全国からファン続々
関東からの宿泊客2倍


花咲くいろは」湯涌、能登に活気
普段は静かな山あいの温泉街・金沢市湯涌地区や利用客もまばらな、のと鉄道無人駅にこの春以降、全国から多くの若者らが押し寄せている。石川県を舞台にした南砺市のアニメ制作会社の作品がヒットし、熱心なファンがアニメの舞台となった場所を「聖地」と読んで訪ね歩いているのである。宿泊客数の増加など思わぬ経済効果をもたらしており、関係者は作品の世界を忠実に再現するない、ファンの心を”萌え”させる仕掛け作りに余念がない。


旅館案内板の前に行列
9月4日の日曜、小雨に濡れる湯涌温泉の旅館案内板の前に、若い男性たちの行列ができていた。よく見ると、案内板を背にポーズを決め、写真を撮っている。
若者たちの大半は今年4月に全国でテレビ放映が始まったアニメ「花咲くいろは」のファンである。主人公たちが暮らす「湯乃鷺温泉」は湯涌温泉をモチーフにしており、「描かれた世界をより深く味わうため」(ファン男性の1人)、アニメの舞台を訪れているのである。20、30代の男性が中心で、女性客や家族連れ、中高年のファンの姿も散見される。


南砺市アニメ会社が制作
花咲くいろは」は東京から祖母が経営する石川県の老舗温泉旅館に引っ越してきた主人公松前緒花が、様々な壁にぶつかりながらも旅館の仕事を通じて、同じく温泉街で働く友人らと共に成長してゆく姿を描く青春ドラマだ。
ほのぼのとした作風と、先の読めないストーリー展開が受、アニメファンから高い人気を集めている。南砺市のアニメ制作会社「ピーエーワークス」が創業10周年を記念して製作した作品で、テレビ金沢など民放テレビ局のほか、金沢ケーブルテレビネットでも放映されている。
金沢市出身の声優、能登麻美子さんが老舗旅館の仲居頭である輪島巴を演じており、ほかにも「和倉」「鶴来」「押水」といった石川の地名にちなんだ名字のキャラクターが登場するなど石川のご当地色あふれる内容になっている。
石川県の実際の景色そっくりに描写されているのも特徴で、名称は変えてあるが、旅館や総湯、売店、神社なども実物とほとんど違わない姿に描かれている。
アニメに出てくる場所を探し当てようとするファンが多く、湯涌温泉街をカメラやビデオを手に周囲を見渡しながら散策する若者の姿も珍しくない。アニメと同じ光景はインターネットの交流サイトに掲示され、それらの場所が地図にまとめられた「『花咲くいろは聖地巡礼マップ」も熱心なファンによって作成された。


以下続く・・・。

北國アクタス 2011年 10月号 [雑誌]

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