エルピーダ更生申請で指名買い増加 メモリチップのスポット価格はやや上昇

27日(月)に会社更生法の適用を申請したエルピーダメモリだが、店頭では同社メモリチップを搭載したDIMMの指名買いが増加しているという。
また、DIMM価格に反映されるかどうかは不明だが、メモリチップ値上がりの動きも確認されている。
まず、店頭での影響だが、「報道直後から問い合わせが増え、搭載チップの指名買いも明らかに増えている」と話すショップが複数ある状況。品質への信頼から同社チップを指名買いする例は以前からあったが、そうした層が購入しているものと思われる。
反面、「今のところ変化はない」とするショップも複数あり、全体で見ると、「指名買いは増えているが、品切れなどの動きは特に見られない」という状況のようだ。
今後については、「(エルピーダチップ搭載品の)入荷が一時的に薄くなる事はあるかもしれないが、今後も入荷はある」と話すショップがある反面、「出荷目処がわからなくなった」と話すDIMMメーカーも一部にあるという。
一方、気になるのはメモリチップが値上がりし始めたこと。
同社の発表後、DDR3 2Gbitチップのスポット価格は、先週末比で13〜17%上昇。現在のチップ価格は1個0.91〜1.10ドルほどで、おおむね昨年10月ごろの水準だ。
もっとも、このレベルの値動きは年に数回ある。過去、こうした値上がり結果がDIMM価格に反映されなかったことも多く、即断できないが、一つの情報としては把握したほうがよいだろう。

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