北國新聞Web版より「旅館の宴会場、大部屋宿泊室に 湯涌温泉、来月6日『ぼんぼり祭り』 予約満室『異例の対応』」

アニメ「花咲くいろは」に登場する祭りを再現した「第2回湯涌ぼんぼり祭り」を10月6日に控え、舞台となる金沢市湯涌温泉の旅館では、宿泊場所として宴会場を大部屋として開放するところが現れた。全国から宿泊予約が相次ぎ、一人でも多くのアニメファンをもてなそうという旅館側の配慮で、宴会場の開放は「異例の対応」という。当日は旅枕を重ねるファンがアニメ談議に花を咲かせそうだ。
湯涌ぼんぼり祭りは昨年10月に初めて行われ、ぼんぼり巡行や玉泉湖畔での「のぞみ札」焚(た)き上げを一目見ようと全国から約5千人が訪れた。
今年も4月に開催が決まった直後から、湯涌温泉の9旅館には宿泊予約が相次ぎ、満室状態になった。予約状況の問い合わせやキャンセル待ちの電話が連日入る旅館もあり、一部旅館が宴会場を開放することにした。
アニメに登場する旅館のモデルとされる「秀峰閣」では、80畳の宴会場に約20人が宿泊する。祭りの開催を見越した予約で年初には全12室が埋まっていたが、どうしても泊まりたいというファンの要望に応え、宴会場での宿泊予約を取り始めた。予約客の大半が1、2人と少人数という。
大部屋の宿泊料は1万2千円で、ぼんぼり祭りの特別プランとして「花いろ」にちなんだ特典や特製弁当を用意。山下新一郎専務は「せっかく湯涌に来るのだから、ファン同士で思い出をつくってほしい」と祭りを通じた交流に期待を寄せる。
全19室が満室となった「かなや」では、30畳の小宴会場に10人を受け入れ、今後も予約が入るようならもう1室を充てる。大部屋の宿泊料は素泊まり5千円で、予約客に相部屋になると伝えると「大部屋なら祭りの様子を語り合える」と反応は好意的だという。女将の安藤喜代子さんは「遠方から来てくれるファンのため、一人でも多くもてなしたい」と歓迎している。

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