10月11日の北陸中日新聞朝刊より「『花いろ』が縁結び スマホ活用 ファンの往来連携」

アニメ「花咲くいろは」の舞台になったのと鉄道穴水町)と金沢市湯涌温泉が、ファンの誘客に向けて連携を強化している。12日からは、スマートフォン(多機能携帯電話)を活用した新企画を始める。ここ数年で訪問が増加しているファンの往来を活発化させ、相乗効果を狙う。
のと鉄道は昨年一年間、駅や沿線を訪れたファンを2万人と推計。湯涌温泉は統計を取ってないが、週末には県外からファンの来客が絶えず、「放映開始前には考えられなかった盛況」という。
これまでも連携の動きはあったが、本年度、のと鉄道の事業が県の能登半島地震復興基金に採択されて加速。手を携えての誘客に本腰を入れた。
両者は、スマートフォンアプリを共同で制作し、12日から新企画「花いろ旅あるき」を始める。沿線や湯涌温泉穴水駅周辺を巡ると、アニメの登場人物が画面に現れ、各地点の魅力を、声優が吹き込んだ音声で紹介する仕組みだ。
双方のPRにも力を入れている。のと鉄道は、12日にある「湯涌ぼんぼり祭り」に合わせてアニメのキャラクターが描かれたヘッドマークを車両に設置。九月末に開かれたのと鉄道のイベントでは、会場に湯涌温泉の足湯コーナーが設けられた。
のと鉄道湯涌温泉の担当者は「ファンの来客を維持できるように策を打っていきたい。県全体が潤えばいい」と話している。