HGWの無線(Wi-Fi)の電波が弱い?

HGWから遠かったりすると電波が弱くなったり通信が途切れたりすることがあるが、それはHGWに限らず無線LANの宿命です。初めから弱いならいざ知らず、最近つながりにくくなったと思ったらまず機械を疑う前に環境を確認した方がいいかもしれません。

なぜならば無線LANは個人が自由に設置できるので、いつの間にか近所に新しく無線LANアクセスポイントが出来て電波混信が起きてつながりにくかったり途切れにくくなったりしやすくなることがあります。
なので環境を確認し設定で回避できるのであればそれがベストなのでやってみることをオススメします。

※ただし周辺電波環境測定が出来るのは500番台のHGWだけです。300、340、400、440のHGWではつながっている端末の電波強度しか表示されません。

確認方法(RT-500MI/KI、PR-500MI/KI)
ブラウザよりHGW(デフォルトアドレス http://192.168.1.1/)へログインする。
アクセスできればHGWのユーザー名とパスワードを求めてくるのでユーザー名は「user」、パスワードは自分で設定したパスワードを入力しログインします。正常にログイン出来れば下記の画面が出ます。

次に電波状況を確認しますので、左側の「情報」を選択し「無線LAN情報」をクリック。

無線LAN情報のページが出ると現在つながっている無線機器の情報がでます。
表示の仕方としてはその接続している端末がHGWのどのSSIDにどんな無線暗号化キーでつなげに来ているのか、そしてその端末のMACアドレスと無線接続種類、電波強度が表示されます。
この次に各周波数の周辺電波環境測定を実施するには右側にあるボタンをクリックします。
※注意:周辺電波環境測定を実施する場合、該当の周波数無線接続が切れますので有線のPCで作業することを推奨します

周辺電波環境測定のページが出ましたら開始をクリック。(画像は2.4GHz:IEEE802.11b/g/n)

注意分が出るので「はい」をクリック。

周辺のSSIDと使用されているチャネル(CH)、電波強度がグラフと数値で表示されます。
グラフの見方としてはHGWの設定されているチャネルと周辺の無線のチャネルがぶつからない状況であれば問題は無いです。ただし同じチャネル同じ出力だと混信している可能性が考えられるのでチャネル変更をしないといけません。

赤と緑のSSIDがチャネルと出力がかぶっていて混信している可能性あり。一番いいのはチャネルがかぶらないことなのですが・・・。

こちらは5GHz版(IEEE80.211ac/n/a)
5GHzの方がチャネル幅は大きいのですが、端末によっては全てが使えなかったり、使用環境によっては使用禁止の物もあるので設定などには注意が必要です。詳細は下部の設定の所を参照。

では状況を確認した後は改善するための設定を変更します。
左にある「無線LAN設定」を選び「IEEE802.11ac/n/a設定(5GHz)」又は「IEEE802.11b/g/n設定(2.4GHz)」をクリックします。

IEEE802.11b/g/n設定(2.4GHz)を選んだ場合
チャネル帯域と使用チャネルの設定を適正化します。無線LAN動作モードは2.4GHzの場合触る必要はありません。チャネル帯域は通信できる速度に変化が生じます。1チャネルは20MHzでその場合の最高リンク速度が802.11nで144Mbps、2チャネル使う40MHzは802.11n300Mbpsとなります。ただし今書いた通り2チャネルは文字通り2チャネル使うので他の無線APからの影響を受けやすくなってしまいます。その場合、速度を落としても安定するのであれば20MHzに変えてしまうのも一つの手だと思います。

使用チャネルは実際に使うチャネルです。画像では1番に設定されています。デフォルトは自動設定になっており、緒子にある自動無線チャネル再設定ボタンが押せるようになっています。

IEEE802.11ac/n/a設定(5GHz)を選んだ場合
無線LAN動作モード・チャネル帯域・使用チャネル範囲と使用チャネルの設定を行います。
まず無線LAM動作モードとチャネル帯域で連動している部分があります。無線LAN動作モードはデフォルトで「IEEE802.11ac/n/a互換」です。その場合チャネル帯域は「80MHz」になっています。しかし「IEEE802.11n/a互換」を選んだ場合、「80MHz」は選べません。
簡単に言うと20MHz×3=80MHzはIEEE802.11ac専用のモードなので他のモードでは使えません。

使用チャネル範囲という項目があります。これは5GHzの物にしかない設定項目です。簡単に言うと周波数が細かく分かれており、

W52:36, 40, 44, 48チャネル                5.2GHz帯(5150-5250MHz)
W53:52, 56, 60, 64チャネル                5.3GHz帯(5250-5350MHz)
W56:100,104,108,112,116,120,124,128,132,136,140チャネル  5.6GHz帯(5470-5725MHz)

と分かれています。

で一覧で見て分かるとおり5.2GHz帯はW52、5.3GHz帯はW53、5.6GHz帯はW56と表示されています。で、このW52、W53、W56において条件がいろいろ出てきます。
まず一言で5GHz対応機種と言ってもW52しか使えないと言うことがあります。またW52とW53は屋外では使えません。
なぜ使えないか。それは気象レーダーと干渉するためである。W56も気象レーダーと干渉による運用規制がありますが、W53とW56運用でDFS(Dynamic Frequency Selection: 動的電波周波数選択:干渉を検出した場合に回避動作を行う)という機能が動いていれば問題無い。

使用チャネルは上記使用チャネル範囲と連動しています。下の画像ではW52とW53を利用する形で尚且つ使用チャネルをW52の44chに設定していることになります。

適当な設定をしたら一番最後の「設定」ボタンを押して反映させます。しばらく使って問題無ければそのまま使用しましょう。問題有れば再度設定し直しです。