鉄路活性化 海路に秘策 観光ツアー のと鉄道 七尾湾遊覧船と接続

本日の北國新聞朝刊より
ローカル鉄道活性化の秘策は海路にあり。のと鉄道穴水町)は6月から、鉄道の旅と七尾湾クルージングを連動させた新たな能登観光ツアーを始める。遊覧船と鉄道を接続したコースを設定し、利用促進につなげる狙い。同社によると、既にツアー企画に取り入れ た旅行会社も現れ、北陸新幹線金沢開業を見据えた目玉企画として、ツアーの定着を目指す。
のと鉄道と接続する七尾湾遊覧船は、能登海上観光(七尾市)の協力を得て運航する。50人乗りの船で七尾を出航。能登島の「ツインブリッジのと」をくぐり、のと鉄道西岸駅付近の船乗り場に到着、列車に乗り換えて穴水駅まで行き、輪島や珠洲など奥能登の各 観光地へ向かうルートを想定している。
同社は3月27、28日に首都圏や関西、名古屋方面の主要旅行会社9社を招き、遊覧船を取り入れた初のモニターツアーを実施。参加した担当者に好評で、既にツアー約30本を設定した会社もある。
のと鉄道によると、同鉄道を利用するツアー客は2010年度に約9400人だったが、昨年度は2倍増の約1万8700人となり過去最多だった。北陸新幹線開業を前に、首都圏からの観光客の足を能登に向け、利用促進につなげる仕掛け作りが課題となっていた。
能登里山里海」が昨年に世界農業遺産となったことで、観光客へのアピールでは追い風が吹いている。のと鉄道の山下孝明社長は「新たな観光資源発掘にも力を入れたい」と話した。