本日の北國新聞朝刊より「花いろ旋風 県内先行上映始まる」

全国からファン集結
金沢市湯涌温泉を舞台モデルにしたアニメの劇場版「花咲くいろは HOME SWEET HOME」の上映が9日、全国に先駆けて県内4館で始まり、大勢のファンが「花いろ」の世界に浸った。キャラクターをあしらった劇場版のラッピング列車ものと鉄道で運行がスタートし、能登にも熱気が広がった。

声優5人が舞台あいさつ
各映画館では開場前から長い列ができた。主人公松前緒花役の伊藤かな恵さんと鶴来民 子役の小見川千明さん、押水菜子役の豊崎愛生さん、和倉結名役の戸松遥さん、輪島巴役の能登麻美子さん=金沢市出身=の声優5人が舞台あいさつを行った。
伊藤さんは「いろんなものが詰まった作品。いろんな気持ちを持ち帰って」、能登さん は「何度でも劇場に足を運び『花いろ』の世界にたっぷり浸ってほしい」と呼び掛けた。
1日で映画を4回見た東京都八王子市の大学院生(23)は「登場人物の頑張る姿から元気をもらい、家族が大事だと思った」と感動した様子。名古屋市の会社員(24)は「石川で『花いろ』の世界を楽しみ、海の幸も味わいたい」と話した。
各館では先行上映特典としてテレビシリーズの原画や動画などが配布され、北國新聞社 が制作に協力した特集紙面が配られた。
花咲くいろは」は、東京から祖母が営む石川の老舗旅館にやってきた女子高生が奮闘 する青春ドラマ。同日は湯涌温泉にも多くのファンが詰め掛けた。同温泉観光協会の安藤精孝会長は「先行上映の波及効果は大きい。今後も多くの人に訪れてもらいたい」と期待を込めた。
県内の上映館はユナイテッド・シネマ金沢、ワーナー・マイカル・シネマズ御経塚、イ オンシネマ金沢フォーラスシネマサンシャインかほくの4館。30日から全国公開され る。

オムライス食べて集める シール求め宝達志水へ
宝達志水町では、オムライスを食べ歩くとオリジナルグッズがもらえる「花咲く春のオムライスシールラリー」が始まり、ファンが参加各店を回った。
オムライスの郷プロジェクト実行委員会が開設した「コミュニティカフェ・オムライスの郷」は昼食時に満席になった。特産宝達葛などを使った「やわらぎオムライス」に舌鼓を打った大阪大1年生(19)は「これから金沢で映画を見て、のと鉄道で穴水にも行きたい」と声を弾ませた。
ラリーには飲食、菓子、浴場など17店が参加し、同日は売り切れる店もあった。企画した地域活性化団体ビーチパーティの久保喜六代表(42)は「店始まって以来のにぎわいという声も聞いた」と話し、予想以上の来店者に笑顔を見せた。

新列車が運行 のと鉄道 七尾−穴水駅
花咲くいろは HOME SWEET HOME」の県内先行上映に会わせ、のと鉄道七尾−穴水間には、登場人物を車体に描いた新たなデザインのラッピング列車が登場し、全国から集まった「花いろ」ファンが、真新しい車体にカメラを向けた。
アニメに登場した駅のモデルとなった西岸駅(七尾市)には、ラッピング列車が到着するたびにファンが集まった。穴水駅ホームでは、ファンら乗客が列車の撮影を楽しみ、タペストリーなどの関連グッズを次々に買い求めた。ラッピング列車は当面、七尾−穴水駅間で運行される。

PC専用?⇒JPG形式(9MB)