1月23日北國新聞朝刊より 「今が春現場リポート あみたん娘の魅力に迫る 『憧れ』と『萌え』で大注目 金沢から刺激受け誕生」

高岡市観光大使として富山県内外で活躍するキャラクター「あみたん娘」。2012年の誕生以来、今月11日からは、北國新聞のホームページとリンクした富山新聞のサイト内で小説「あみたん娘 The NOVEL」が始まるなど、石川県内でもじわじわと知名度を上げてきた。あみたん娘の魅力に迫った。

地域の新たな魅力

あみたん娘は、大ヒットアニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の制作に携わったアニメーター松原秀典さん(48)=高岡市出身=が作画したことで一躍、アニメファンの注目も集めた。もっとも、そもそもの発端は「金沢」にあった。
「アニメ『花咲くいろは』をきっかけに、金沢市湯涌温泉がどんどんにぎやかになるのを見て、大いに刺激を受けたんです」
高岡市のオフィスでこう語ったのは、あみたん娘の仕掛け人、たかおか観光戦略ネットワークの林正人TR@P部会長(48)だ。
「地域に新たな魅力を加え、人を引きつけるアニメの力を高岡の町おこしにも活用できないか」。はやる思いで林さんが相談を持ちかけたのが、デザインを学んだ高岡工芸高の同級生である松原さんだったという。
あみたん娘は12年2月、高岡市美術館で開かれた、松原さんの原画展で完成画がお披露目され、林さんの思惑通り、石川を始め県外からも多くのファンが訪れたという

阿弥陀」が由来

あみたんの名は、高岡大仏の正式名「鋳造阿弥陀如来座像」から採用。メーンキャラの女の子「カノン」と「セシル」の衣装は万葉衣装を元にデザインされ、華やかで存在感十分だ。少女が変身して特殊な力を持つ設定は、かつては「ひみつのアッコちゃん」、現在もプリキュアシリーズなどに見られる不変の人気ジャンルで、女の子には憧れの的となり、男性も「萌え」を見いだしてファンとなる。
すでに高岡市の祭りにコスプレーヤーが参加し、スマートフォン(多機能携帯電話)用の大人気アプリ「パズル&ドラゴンズ」では、制作プロデューサーが高岡市出身の縁から、あみたん娘のキャラがゲームに出演した。
目標はアニメ化だ。「監督に上市町出身の細田守さん、作画監督に松原さん、制作は南砺市ピーエーワークスという顔ぶれで富山発の作品に仕上げたい」と夢を語る林さん。金沢に負けぬ「聖地」を目指して奮闘中だ。