北陸中日新聞朝刊より「白い雪 夏まで大事に 金沢・湯涌温泉 氷室仕込み開始」

夏まで雪を保存する「氷室の仕込み」が26日、金沢市湯涌温泉で始まった。観光客や地元住民ら300人が雪をスノーシャベルまどで、かやぶき小屋内の穴に運んだ。
冷たい雨が次第にぼたん雪に変わる寒さの中、参加者らは長い行列を作り、順に雪を投入した。雪を詰める穴は幅4メートル、奥行き6メートル、深さ2.5メートル。今後、雪が積もるたびに加え、6月下旬の「氷室開き」で取り出す。
加賀藩が夏まで保存した氷雪を、旧暦の6月1日に将軍家に献上した風習を再現したイベント。湯涌温泉観光協会が1986年から続けている。
金沢市三和小5年の男の子(11)は慣れた手つきで雪を運びながら「夏に雪を見るのが楽しみ」と話した。金沢学院大ラグビー部員約20人も初参加、小屋内で踏み固める作業などを手伝った。