本日の北國新聞朝刊より『湯涌ぼんぼり祭り 新幹線客「花いろ」に酔う 来場者増 温泉街に1万4千人』

金沢市湯涌温泉がモデルのアニメ「花咲くいろは」に登場した祭りを再現する湯涌ぼんぼり祭りは10日、同温泉街で行われ、昨年を2千人上回る1万4千人(主催者発表)が来場した。北陸新幹線金沢開業や、SNS(インターネット交流サイト)を通じた口コミが広がったとみられ、5年目を迎えたアニメ発祥のイベントは、今年も大きな集客力を見せつけた。
温泉街は約300個のぼんぼりの光に包まれ、全国から集まったファンは熱心に写真を撮るなどして物語の世界に酔いしれた。メーン行事「ぼんぼり巡行」は午後8時に温泉街入り口を出発し、地元住民が願いを書き記した「のぞみ札」が入ったかごを担いで練り歩いた。玉泉湖畔の特設ステージでは祝詞が奏上された後、札が焚き上げられた。
水戸市の公務員男性(25)は北陸新幹線開業をきっかけに初めて訪れた。「前から来たかったのでうれしい。地元に根付いている祭りは魅力的だ」と笑顔を浮かべた。
開場には男性のアニメファンに交じって女性グループもみられた。女友達2人と訪れた金城短大1年の女性(19:金沢市)は「女性の来場者が増えればもっと盛り上がると思う」と話した。
実行委員会の山下新一郎実行委員長は、北陸新幹線開業で金沢へのアクセスが向上したことに加え、短文投稿サイト「ツイッター」にファンが投稿し、祭りの知名度がさらに上がったと分析した。「イベントとしてではなく、地元の祭りとしてやっている。湯涌の暖かみを感じて、多くの人が訪れているのではないか」と話した。
ぼんぼり巡行の様子は北國新聞社動画共有サイトユーストリーム」で配信した。
ぼんぼり巡行の開式では、「花咲くいろは」を製作したP.A.WORKS南砺市)の堀川憲司社長があいさつし、創業15周年記念野外ライブイベントを来年8月6日に同市のイオックス・アローザスキー場で開催することを発表した。