10月14日の朝日新聞朝刊より「温泉街にアニメファンら1万人 『湯涌ぼんぼり祭り』盛況」

金沢市の湯涌温泉街で12日夜、人気アニメ「花咲くいろは」に登場する祭りを再現した「湯涌ぼんぼり祭り」が開かれた。普段はひっそり落ち着いた温泉街に、昨年より3千人多い1万人（主催者発表）のファンが押し寄せ、若い男性らの熱気でわき上がった。
この日は時折強い雨が降り、日暮れには吐く息が白くなる寒さ。だが、“あこがれの地”を初めて訪れた山口市のAさん（21）は「悪天候も神事の不思議な雰囲気が高まる」と笑顔。午後8時には雨もいったんやみ、メーン行事「ぼんぼり祭り巡行」が出発。鈴を手にした女児らが先導し、願い事が書かれた「のぞみ札」入りのかごが厳かな雰囲気で運ばれると、沿道のファンは盛んにカメラのシャッターをきった。3年連続できた岐阜市のBさん（24）は「アニメが忠実に再現されていて何回見ても感動します」。玉泉湖畔で祝詞の奏上後、札が焚き上げられて祭りは幕を閉じた。
会場には「痛車」と呼ばれるアニメやゲームのキャラクターを大きく描いた県外ナンバーの車が複数止まっていた。湯涌温泉の9旅館は前日から全て満室でポスターやTシャツなどの物販コーナーにも長い列が出来た。旅館の関係者は「ぼんぼり祭りさまさま。祭りとお客様を大事にしていかなければ」と話した。
「花咲くいろは」は湯涌温泉がモデルで2011年に放送され、祭りも3回目。あいさつをした山野義之金沢市長は来年も祭りを開催する意向を示した。

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